2009年10月2日
5人組として最後のコンサート
東方神起三度目のアジアツアー「Mirotic」の最終公演。
同年7月31日に始まったジェジュン・ユチョン・ジュンスの3人の訴訟の影響により、グループの行く末が不安視される中、観客は5人の姿への熱狂とともにグループの存続を願う悲痛な声を口々に叫び、会場は異様な雰囲気に包まれた。
メンバーらは気丈なパフォーマンスを見せるものの、表情は硬く笑顔にもどことなく悲愴感が漂っていた。
ジェジュンはソロステージ『それだけが僕の世界』で、歌が終盤のクライマックスに差し掛かると、珍しく観客に背を向けて歌った。その理由は想像するしかないが、胸にこみ上げる感情をうまく処理できなかったのかもしれない。
コンサートの終盤になると、観客は韓国語で“ミドヨ”と書かれた白い布を一斉に取り出し、最後まで掲げ続けた。“ミドヨ”とは”信じます”の意で、東方神起の曲の題名でもある。5人の絆を信じ東方神起の存続を願うファンの強い意思表示といえる。
メンバーらは訴訟の経緯や状況については何も語らなかった。噛みしめるように観客を見つめるメンバーと、その姿を見てさらに声援を大きくする観客 ――ファンに“最後の5人”として記憶され、引き裂かれる痛みを象徴するコンサートであった。